古本屋で見つけたので購入。amazonのレビュー数とかを見る感じ著名な本っぽい。
2016年出版なのでそこまで古い感じもなさそう。
コーヒーの果実の構造から始まり、精製手法、コーヒーノキ自体、歴史、味や香りの表現、味や香りを生み出す成分、焙煎・抽出時に起こる事象などについて解説されている。
コーヒーをどうやったら美味しく淹れられる方法ではなくコーヒー自体に詳しくなるための本という感じ。(タイトルの通り)
個人的には、精製手法・歴史・成分・焙煎抽出時に起こる事象についての解説が好きだった。
自分は浸漬法に分類されるクレバーコーヒードリッパーをよく使っている。「浸漬法のほうが味が安定する」という説明を見て、「だったらわざわざ透過法をやる必要ないな」と思っていたし、安定することが良いことに思えて浸漬法のほうが後に生み出されたのかなとぼんやり思っていた。*1 だが歴史的には、より良い味を求めて透過法が後に生み出されたと知り意外だった。
また、浸漬法と比べてお湯と触れている時間が短い透過法でもちゃんと味が出せるのが不思議だったが、この本では単純化した理論モデルで解説してくれて納得感があった。
コーヒーについてWebで調べると「透過法は浸透圧によってコーヒーの成分が粉から水に移動する」といったような説明を見ることもあるので*2、こういったちゃんと説明してくれる本は貴重だと感じる。
著者の方が運営しているサイトも後で読んで見る。