とても良い本だった。
自分が管理運用している検索サービスではまだランキングを積極的に改善するほどではないが、将来改善をするとしたらどのように取り組んでいくべきかがクリアになった。プロジェクトとしての準備やログの収集から触れられており、いざやる場合にどのように動けばよいかがイメージしやすかった。
実装の部分においても、ハンズオンがあることで方法の見当がついていない状態から理解が進んだ実感がある。
一方で実サービスで実際に取り組んでいく場合、「ユーザーがクリックした情報 (学習・評価用のラベル)」の取得やその時の検索エンジンのスナップショットを保持する運用、さらにはA/Bテストをやっていく仕組みづくりは、かなりの苦労になりそうだと感じた。この部分の整備とランキング改善による旨味の天秤がなかなか厳しい。
また、ランキング改善とは関係ない部分で、負荷テストに関する章はとてもありがたかった。少し前に検索エンジン周りで負荷テストをする機会があり、やる前にこの本を読んでいたら…と思ってしまった。